左端がATC、中央と右が新製品の防振フィールドスコープ AT/ST BALANCE
初めて製品概要をお聞きした際には「フィールドスコープに防振?」と思いましたが、実機に触れると双眼フィールドスコープ BTXのとき同様の《観察する感動》がありました。フィールドスコープ に防振機能搭載への懐疑的な考えは、ガラガラと音を立てて崩れていきました。スワロフスキーの作る光学製品には、いつも驚かされ、そして納得させられます。
右端がATC、中央と左が新製品の AT/ST BALANCE
直視型と傾斜型があり、傾斜型のほうが対物レンズが大きいです。
スタビライザー機能は本体下側のボタンを押すと起動し、電源を切るときには再度少し長めに押します。バッテリーは付属のリチウムイオン充電池となります。
直視型は肩から下げて、手で持ちながら使っても、飛んでいる鳥を追うことができることに感動しました。これならばタカの渡りで翼先分離をフィールドスコープ で確認できると思います(雲台に載せる部分を人差し指と親指で掴む、銃を構えるような感じで持つと安定しました)。
水面から腹部を少し出して羽繕いするカンムリカイツブリを傾斜型で観察すると、水平移動する姿を追っても像が安定しており、足指に黄色い縁取りがあるのが手の取るようにわかりました。
当日に会ったカンムリカイツブリ
防振起動時の見え方は、普通の雲台に載せていても手持ちでも、
『画面の動きのなめらかさが、まるでジンバル雲台で観ているかのよう』
そんな雰囲気と言えば伝わりますでしょうか。直視型・傾斜型を問わず、フィールドスコープ を手持ちで観察できるのが、とてもおもしろく、そしてすごいです。
試用日は穏やかな天候でしたが、スワロフスキーの防振の真価は風の強い日のシギチドリ観察や陸からの海鳥観察で、画面が全くぶれることなく鳥を追うときに発揮するのではと思います。また、船上からの海鳥観察で、手持ちや三脚に据えた時にどのくらい像が安定するのかは、ぜひ一度試してみたいです。
スワロフスキーの作る光学製品からは「一つ一つの野鳥との出会いは、人生の思い出。それを大切にしてほしい」という技術者の想いが伝わってきます。
AT/ST BALANCEのみならず、スワロフスキーの光学製品が気になる方は、ぜひスワロフスキーオプティック製品展示コーナーへ足をお運びください(要予約)。
↓スワロフスキーオプティック製品展示コーナー
当日の様子は、ハクバのスワロフスキーサイトでアップ予定とのことです。






